若年人口の減少や価値観の多様化といった社会情勢の変化を受け、海上保安庁にもおいても教育機関の入学試験受験者の減少や離職者数の増加といった課題に直面しています。海上保安庁特有の「海上」という厳しい勤務環境も相まって、人材確保難と離職者増加は海上保安庁にとって大きな課題であると受け止めています。
こうした背景から、海上保安庁では令和5年から全庁一丸となって「カイゼン」を進めており、時代に即した組織とはどのようなものか? 職員に愛される組織であり続けるために必要なことは何か? など、日々議論を重ねています。
例えば、「船にネット環境を整えて家族や友人といつでも連絡できるようにしたい!」、「船内生活は個室がいいよね!」、「業務プロセスに無駄なところがあるはず。簡素化できる会議や報告もあるよね!」というように、役所特有の「前例」を排して、本庁から現場までの意見を収集し、課題を抽出のうえ解決策を提示し、そして実行に移す、という改革を進めてきました。
今後も、国民の皆様の期待に応え、職員の一人ひとりが生き生きと働き続けることができる魅力ある組織であり続けるため、海上保安庁一丸となって、海上保安庁職員の勤務環境の改善や処遇の向上に取り組んでいきたいと思います!

これまでの取組
- ◯一部大型巡視船へのインターネット環境の整備により、私有のスマートフォン等で家族や友人といつでも連絡が可能に!今後は全大型船に拡大予定!(詳細はコラム「01 巡視船インターネット環境のカイゼン!〜衛星コンステレーションの活用〜」参照)
- ◯RPA、議事録作成ソフトの導入により、庶務業務の効率化を推進!
- ◯退役自衛官の選考採用の職域を拡大し、船舶職員を対象とした選考採用を開始 !