海上保安庁は、令和5年10月31日、11月1日の2日間にわたり、「第3回世界海上保安機関長官級会合」を日本財団と共催しました。
令和元年の第2回長官級会合以降、コロナ禍を経て4年ぶりの開催となりましたが、世界中から過去最大となる87の国・地域から96の海上保安機関等のリーダー等が出席し、議長は海上保安庁長官が務めました。
会合に先立ち10月30日に開催されたウェルカムレセプションでは、岸田文雄内閣総理大臣が『この会合において、対話によって課題解決の道を求める、そして国々の結束が一層強く結ばれる、こうしたことを確信しております。』と挨拶しました。
岸田内閣総理大臣挨拶
國場国土交通副大臣挨拶
令和5年 第3回世界海上保安機関長官級会合
また、会合冒頭では、國場国土交通副大臣が、『私たちのかけがえのない平和で豊かな海を次世代に継承するため、この世界海上保安機関長官級会合という貴重な枠組みを最大限活用し、皆さんの連携・協力関係を深め、世界規模の複雑な課題に対し、共に立ち向かっていただければと思います』と述べました。
会合においては、会合運営ガイドライン、情報共有手法、人材育成や先進的な取組などについて議論が行われるとともに、
- ●海上における安全確保、遭難・災害への準備、海洋環境保全、国際海洋法を前提とした法の支配に基づく海洋秩序の確保が、世界中の人々が安心して海を利用し様々な恩恵を享受するための不可欠な基盤であること
- ●この枠組みがより機能的・持続可能となったことを認識し、世界の海上保安機関間の連携・協力のプラットフォームとして引き続き機能させていく必要性
- ●“the first responders and front-line actors”たる海上保安機関等が直面する課題を克服し、“Peaceful, Beautiful and Bountiful Seas”(平和で美しく豊かな海)を次世代に受け継ぐために、海上部門における共通の行動理念への理解を深め、全世界の海上保安機関能力を向上させることの重要性を改めて確認しました。