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海を識る
 第五管区海上保安本部海洋情報部では、水深や航路の状況といった航海の安全に不可欠な情報を収集し、それを海図等の形で提供することにより、海における様々な活動の基本となる海上交通の安全確保に努めています。
また、海に関する情報を幅広く収集し、利用者のニーズに応じて適切に情報提供していくことにより、海洋の総合的管理や科学的知見の充実に貢献しています。


1 海洋調査 

 海底地形や海の深さ、港湾の現状などの水路測量や海水温など海象観測等を実施し、海上交通の安全確保に必要となる情報の収集に努めるとともに、海洋環境の保全、防災、海洋の開発・利用といった海洋に関する様々な情報を収集し、船舶が安全に航海するための必需品である海図等を整備・維持を行うなど、海洋の総合的な管理に貢献しています。
 
 人工衛星レーザー測距観測
人工衛星レーザー測距観測(YouTube)
 人工衛星レーザー測距観測

 和歌山県にある下里水路観測所は、日本で唯一の水路観測所で、レーザー測距装置により、人工衛星に緑色レーザーを照射、反射してくるまでの時間を計測することで観測地点の位置を数cmの精度で正確に測定しています。

 このレーザー測距装置の観測データやGPS観測データを利用して、地点間の精密距離を算出、その変化を常時モニターする地殻変動監視観測のデータと併せて、地殻のプレート運動解明に寄与したり、海図の精度を維持・向上させることができるのです。

人工衛星レーザー測距観測の様子(動画)

測量船うずしお測量船うずしお

 測量船うずしおにより、港湾区域や沿岸海域においてマルチビーム音響測深機などを用いた測量を実施しています。




測量船によるマルチビーム音響測深 
 海図(明石海峡航路付近)
 海図の作成

 航海の安全に欠かすことのできない海図等の水路図誌は、測量船の測量データや下里水路観測所のデータなどを元に作成・刊行されます。
 

 

2 海洋情報の提供 

 海洋情報部では、海図等の水路図誌の刊行のほか、海図の最新維持や船舶航行の安全に必要な情報を水路通報等により提供するとともに、緊急に周知する必要がある情報については航行警報を発出し、迅速な情報提供を行っています。
 さらに、潮流や潮汐をはじめとする様々な海に関するデータも提供しており、「海の相談室」を設けて広く一般に門戸を開放しています。


  提供データ・情報の内容 詳しくはこちら
項  目内  容
航海安全
 
 工事・作業、航行禁止・制限、行事、航路標識・目標物の位置、水中障害物、港湾施設など
海  象 潮汐、潮流、海流、平均高潮(低潮)間隔など
水路測量 水深、岸線、底質、基本水準標、基本水準面、磁針偏差など
水路図誌
 
 海図、水路誌、潮汐表、天体位置表など水路図誌記載事項の説明及び利用方法、水路図誌販売所など
地理・地形 地名、海底地形及び名称、海上距離、海域の範囲、航空写真など
天  文
 
 日・月出没時刻、太陽高度、月齢、月の朔望日、春分・秋分日、 新暦・旧暦対照、24節気及び雑節など
そ の 他 海に関する基礎的情報(物理情報)、潮干狩り情報など
  
海の相談室  海の相談室とは・・・海運、漁業、海洋開発、海洋調査、マリンレジャーなど各種海洋利用者の健全な海洋活動に不可欠な、さまざまな 海のデータ・情報について、個々の海洋利用者が知りたい・入手したいとするデータ・情報を提供する窓口で、どなたでもお気軽にご利用いただけます。

第五管区の海の相談室では主に、第五管区海上保安本部の管轄海域(和歌山県、大阪府、兵庫県、徳島県、高知県の各沿岸域とその沖合)のデータ・情報を取り扱っています。

 
詳しくはこちら
 


海図を利用しましょう 

海図購入は日本水路協会で 海図は、文字どおり海の地図。水深や潮の流れ、海底や海中の情報など、陸の地図にはない航海に必要な情報がたくさん載っており、航海に必須です。 海上保安庁で刊行した海図等の水路図誌は、お近くの海図販売店もしくは(財)日本水路協会にてお求めください。なお、(財)日本水路協会では、インターネット販売も行っています。
 その他、海図の詳しい情報や購入などは、  (財) 日本水路協会のホームページ をご覧ください。

(財)日本水路協会のホームページはこちら  
 

 
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最終更新日:2016年2月19日 18:44

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海を識る を担当する部局

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  海洋情報部

 船の航海の安全に必要な海の調査を行って、海図(海の地図)等を作成し、航行警報等の情報提供を行っています。また、監理課には 「海の相談室」 があります。

  詳しくはこちら

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