海上保安レポート 2016

はじめに


TOPICS 海上保安の一年


特集 法治平安の海を護る


海上保安官の仕事


海上保安庁の任務・体制


■本編

1 治安の確保

2 生命を救う

3 青い海を守る

4 災害に備える

5 海を知る

6 交通の安全を守る


語句説明・索引


図表索引


資料編

1 治安の確保 > CHAPTER I 海上犯罪の現況
1 治安の確保
CHAPTER I 海上犯罪の現況
平成27年の現況

平成27年の海上犯罪の送致件数は、7,459件であり、前年より397件増加しました。送致件数を法令別に見ると、海事関係法令違反が3,223件と最も多く全体の43.2%を占め、次いで漁業関係法令違反が2,490件(33.4%)、刑法犯が871件(11.7%)、海上環境関係法令違反が569件(7.6%)等となっています。

犯罪種別で見ると、海事関係法令では、検査を受けていない船舶を航行させる無検査航行や定員超過等の船舶安全法関係法令違反が1,386件(43%)と最も多く、漁業関係法令では、無許可操業、区域・期間外操業等のいわゆる「密漁」事犯が2,448件(98.3%)、刑法犯では、船舶の衝突・乗揚げといった往来を妨害する罪(業務上過失往来危険等)や過失傷害が786件(90.2%)、海上環境関係法令では、船舶からの油や有害液体物質の排出等を禁止する海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律違反が316件(55.5%)とそれぞれ多く発生しています。

このほか、薬物や銃器等の密輸事犯といった薬物・銃器関係法令違反を51件、不法出入国(いわゆる密航)事犯や不法就労事犯の出入国関係法令違反を8件送致しています。


海上犯罪送致件数の推移
海上犯罪送致件数の推移
海上犯罪送致件数
海上犯罪送致件数

海事関係法令違反の送致件数の推移
海事関係法令違反の送致件数の推移
刑法犯の送致件数の推移
刑法犯の送致件数の推移