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3 領海・EEZを守る
CHAPTER II. 尖閣諸島周辺海域の緊迫化
尖閣諸島の概要
尖閣諸島(沖縄県石垣市)は、南西諸島西端に位置する魚釣島(うおつりしま)、北小島(きたこじま)、南小島(みなみこじま)、久場島(くばしま)、大正島(たいしょうとう)、沖ノ北岩(おきのきたいわ)、沖ノ南岩(おきのみなみいわ)、飛瀬(とびせ)等から成る島々の総称です。
尖閣諸島及び周辺海域の安定的な維持・管理を図るため、海上保安庁にて、平成24年9月11日、尖閣諸島の魚釣島、北小島、南小島の三島を取得し、保有しています。
尖閣諸島周辺の領海の面積は約4,740km2で東京都と神奈川県の面積を足した面積(約4,605km2)とほぼ同じ広さです。また、尖閣諸島周辺の領海・接続水域は、四国と重ね合わせるとその広大さが見て取れます。海上保安庁では、この広大な海域で、昼夜を分かたず、巡視船・航空機により領海警備を実施しています。
尖閣諸島周辺海域をめぐる主な情勢
中国海警局に所属する船舶等への対応
尖閣諸島周辺の接続水域においては、ほぼ毎日、中国海警局に所属する船舶による活動が確認されており、令和6年の年間確認日数は355日で、過去最多を更新しました。
また、接続水域における連続確認日数にあっては、令和5年12月22日から令和6年7月23日にかけて、過去最長の215日となりました。
さらに、領海侵入事案も相次いで発生しており、令和7年3月の事案では、領海侵入時間が過去最長の92時間8分となりました。
海上保安庁では、24時間365日、常に尖閣諸島周辺海域に巡視船を配備して領海警備にあたっており、国際法・国内法に基づき、冷静に、かつ、毅然として対応しています。
 中国海警局に所属する船舶を監視する巡視船
 尖閣諸島周辺海域の領海警備に従事する巡視船
 中国海警局に所属する船舶を監視する巡視船
日本漁船に近づこうとする中国海警局に所属する船舶への対応
令和2年以降、尖閣諸島周辺の我が国領海において、中国海警局に所属する船舶が操業等を行う日本漁船に近づこうとする事案が繰り返し発生しており、令和6年は18件となっています。
海上保安庁では、中国海警局に所属する船舶に対し、領海からの退去要求や進路規制を繰り返し実施するとともに、日本漁船の周囲に巡視船を配備し安全を確保しています。いずれの事案でも、日本漁船の乗組員に怪我はなく、船体等にも損傷は発生していません。
尖閣諸島周辺海域における外国漁船
尖閣諸島周辺海域では、外国漁船による活動も続いています。令和6年の領海からの退去警告隻数は、台湾漁船が41隻となりました。
 外国漁船に退去警告を行う巡視船
今後の取組
海上保安庁では、引き続き、我が国の領土・領海を断固として守り抜くという方針の下、関係機関と緊密に連携し、冷静に、かつ、毅然として対応を続け、領海警備に万全を期していきます。
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