海上保安庁では、巡視船艇・航空機等による監視をはじめ、緊急通報用電話番号「118番」への通報をもとにした調査・取締りや、測量船による調査等から、海洋汚染の発生状況等を把握し、海洋汚染の防止や海洋環境の保全に努めています。令和5年に海上保安庁が確認した海洋汚染の件数は397件で、前年と比べ71件減少しました。
海洋汚染の確認件数を種類別に見ると、油による海洋汚染の件数が半数を超えて最も多く、次いで廃棄物による海洋汚染の件数が多くなっています。
油による海洋汚染の原因は、船舶に燃料油を給油する際の燃料タンクの不計測又はバルブ開閉不確認など、初歩的な不注意によるものが多く、作業開始時の確認により防止できるものが多くなっています。
また、廃棄物による海洋汚染の原因は、大半が不法投棄によるものであり、一般市民による家庭ごみの不法投棄によるものが半数を超えて最も多く、次いで漁業関係者による漁業活動で発生した残さなどの不法投棄によるものが多くなっています。
浮流油の状況