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鳴門海峡を航行する場合の注意事項

鳴門海峡を航行する場合の注意事項
CAUTON: WHEN PASSING THROUGH NARUTO KAIKYO
 

 鳴門海峡は、海峡の幅が狭く潮流が複雑で極めて強い、日本有数の船舶交通の難所です。船舶を運航する場合は、次の点に十分注意し、無理な通航は避けましょう。
 
"Naruto Kaikyo" is widely known that it is very difficult to pass through, because the strait is narrow with very strong and complicated tidal streams. Vessels must not be navigated indangerous circumstances.
Great care, the following is needed when passing through "Naruto Kaikyo"
次の場合には、鳴門海峡の通峡を避けることが望ましい。鳴門海峡の乗揚げ
 1 潮流の最強時前後
 2 暗夜及び視界不良のとき
 3 天候不良のとき
 4 潮流と反対方向の風が強く吹くとき
 5 大型船舶及び地理不案内の船舶は、上記にかかわらず通峡は避ける

Vessels should avoid "Naruto Kaikyo" in the following circumstances.
 1 When the tidal stream is strongest
 2 At night and in poor visibility.
 3 In rough weather.
 4 When the wind direction is against the direction of the tidal stream.
 5 Vessels without local knowledge.
なる     と       なな    そく
鳴 門 七 則
鳴門海峡安全ルール

1 通峡前に気象・海象を十分調べよう
2 霧や視界不良時の無理な通峡は止め、回復を待つ勇気を持とう。
    鳴門海峡は、短時間で天気が急変し、濃霧となることが多い
3 強潮流時の無理な通峡は止め、潮流のたるみや弱い時に通ろう。
   向かい潮のときは、少なくとも潮流の速度プラス3ノット以上の速力が必要
   連れ潮のときは、舵効きが悪くなるので大舵をとりがちですが、これは転覆につながり極めて”危険”です。
4 大鳴門橋の中央灯の右側を、可能な限り橋軸線と直角のコースで航行しよう。
5 潮のたるみには漁船が海峡内で多数操業する傾向があるので、安全な速力で航行するとともに、必要に応じ汽笛等により注意喚起して通峡しよう。
6 橋に設けられた航行援助施設があるので、十分活用しよう。
   レーダービーコンなど
7 「霧通報」を活用しよう。
   第五管区海上保安本部では、下記要領により、鳴門海峡の霧通報を実施しています。


大鳴門橋の灯火及び標識(南方から橋を望む)


レーダービーコンレーダービーコン

大鳴門橋の3Pの位置(北緯34-14.2、東経134-39.4)がレーダー映像上(橋の向こう側)に破線で輝線符号(- - -)が表示されます。

なお、この符号を橋の中心表示と誤認しないように注意してください。
過去、これを誤認して乗り上げた船がありますので、必ず海図と併用して十分確認してください。






霧通報の範囲霧通報

霧の発生により、鳴門海峡(右図の点線で囲まれた区域)の視界が一定の基準に達した場合に、随時、情報提供しています。

1 霧通報を実施する基準
  (1) 視界が2,000メートル以下になったとき
  (2) 視界が1,000メートル以下になったとき
  (3) 視界が 500メートル以下になったとき

2 霧通報を実施しているメディア
   VHF(船舶用無線) 12ch
   国際・日本語な部テックス
   AIS情報



 
鳴門海峡

 船舶の運航者は、海上保安庁発行の海図、潮汐表、瀬戸内海水路誌などを参照し、余裕ある航海計画を立てましょう。
 
潮流の強烈なところ

 注意:
 潮流の強烈な所は、北流時には門埼と飛島とを連ねた一線以北、南流時には孫埼と門埼を連ねた一線以南です。潮流はこの一線を通過すると急に流速を増します。
 平成14年度の観測では、潮汐表記載の予報点における流れと比較して、約1.1から1.3倍もの強い流れが発生していることが確認されています。
 
 

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