Column Vol.02
海上保安学校の教育課程の見直し〜安定的かつ効率的な人材確保・育成のために〜
総務部教育訓練管理官
海上保安学校の教育課程の見直し〜安定的かつ効率的な人材確保・育成のために〜
総務部教育訓練管理官
海上保安庁では、令和4年12月に決定された「海上保安能力強化に関する方針」等に基づき、海上保安能力を着実に強化するために必要となる人材の確保・育成の推進等の「強固な業務基盤能力」の強化に取り組んでいます。
この一環として、安定的かつ効率的に人材を確保・育成していくため、海上保安学校の教育課程を見直し、新たに「船舶運航システム課程」に、令和6年4月入学者から航空整備士を養成する「整備コース」を、令和7年4月入学者から通信士を養成する「通信コース」を設置するとともに、「通信コース」の設置に伴い「情報システム課程」を廃止します。
「整備コース」は、航空整備士の養成対象をこれまで主として他の課程・コースの卒業生としていたところ、初等教育の段階から海上保安官の基礎教育のほか、航空整備士に必要な専門教育を行うことにより養成期間を短縮することが可能となります。
また、「通信コース」は、これまで2年間の教育を行う「情報システム課程」において海上保安官の基礎教育のほか、通信士と通信施設の保守・管理に従事する職員に必要な専門教育を行っていたところ、通信士の専門教育に重点を置くことで1年間の教育で通信士を養成することが可能となります。
なお、これらの見直しに伴い、令和7年4月から「船舶運航システム課程」の名称を「一般課程」に、「整備コース」を「航空整備コース」に変更することで、課程・コースの名称と教育内容の整合をとりました。
今後も、優秀な人材の確保に努め、多様化・複雑化する海上保安業務に適切に対応できる海上保安官を確保・育成していきます。
航空整備士の業務の様子
巡視船通信士の業務の様子