尖閣諸島周辺海域では、外国漁船による活動も続いています。中でも中国漁船の領海からの退去警告隻数は、平成26年には208隻、平成27年には70隻となっています。これらは、領海に侵入しないよう対応を強固にした結果でありますが、同海域には多数の外国漁船が存在しており引き続き警戒していく必要があります。
尖閣諸島周辺海域における外国漁船の退去警告隻数(平成27年末現在) |
尖閣諸島周辺海域において、外国漁船等による不審事象、不法行為等に対する迅速かつ的確な対応を可能とするため、新型ジェット機や機動性に優れ、規制能力を強化した新型小型巡視船の増強整備を着実に進めています。
外国漁船による違法操業への対策 |
中国サンゴ漁船への対応
中国サンゴ漁船の現状
平成26年9月中旬以降、小笠原諸島周辺海域等において、多数の中国サンゴ漁船とみられる外国漁船が確認されましたが、平成27年1月下旬以降は確認されておりません。これは、海上保安庁、水産庁及び東京都が連携して厳正な取締りを実施してきたこと、外交ルートにおいても中国側に対して再発防止のための実効性のある措置を求めてきたこと、外国漁船による違法操業の抑止を図るため、違法操業等に対する罰金を引き上げるための法律改正が行われたことなど政府が一丸となって全力を尽くしたことによるものだと考えられます。
しかし、その後も、平成27年2月には、海上保安庁巡視船が沖縄周辺のEEZにおいて、東向け航行中の中国サンゴ漁船とみられる外国漁船を確認し、指導により反転させており、また、同年8月から10月にかけては、九州西方のEEZにおいて、海上保安庁及び水産庁が合計4隻の中国サンゴ漁船を検挙しています。
このように、中国サンゴ漁船の対応には予断を許さない状況が続いていることから、海上保安庁では、引き続き警戒を緩めることなく、関係機関と連携し、厳正に取締りを実施しています。
中国サンゴ漁船の検挙状況(平成26年及び平成27年) |