○海上保安庁とは…
海上保安庁は、「海上の安全及び治安の確保を図ること」を任務としており、海上を舞台に幅広く活躍しています。このような任務達成のため、国内関係機関や関係国との連携・協力体制の強化を図りつつ、治安の確保、海難救助、海洋環境の保全、災害への対応、船舶交通の安全確保、海洋情報の収集・提供等様々な任務を行っています。
○第一管区海上保安本部とは…
海上保安庁は、全国を11の管区に分け、それぞれに地方支分部局である管区海上保安本部を設置し、担任水域を定めています。第一管区は、北海道全域を管轄し、その沿岸海域をはじめ周囲に拡がる太平洋、日本海、オホーツク海を担任水域とし、北海道小樽市にある第一管区海上保安本部のほか、19箇所ある海上保安部署・航空基地等と37隻の巡視船艇、14機の航空機により、日夜、海上保安業務に当たっています。
○第一管区の特色
1ロシアと隣接する国境管区
北方四島周辺海域及び宗谷海峡付近において、ロシア警備艇による日本船舶の被だ捕・被銃撃などの防止のため、巡視船艇により常時監視活動を行っています。一方で、密輸・密航などの不法活動の取締りや海難救助などの分野において、ロシア当局と相互に連携・協力しています。
2周辺海域が好漁場
北海道近海では、寒流と暖流が交差し、世界的にも有数な好漁場を形成しているため、日本漁船のほか、ロシア、中国、韓国等の外国漁船による操業が活発に行われており、暴力団等の悪質な密漁や外国漁船による違法操業が後を絶ちません。第一管区海上保安本部では、こうした状況を踏まえ、監視取締り体制を強化して密漁事犯や外国漁船による違法操業の摘発に取り組んでいます。
3厳しい自然環境
北海道の冬は酷寒で台風並みに発達した低気圧が頻繁に通過するほか、オホーツク海側には流氷が押し寄せ、船体や灯台も風雪により凍り付いてしまいます。このような厳しい自然環境下においても海の安全・安心を守るため、海難防止や海難救助に海上保安官は日夜従事しています。
○第一管区海上保安本部の任務
○第一管区海上保安本部の組織
総務部(総務課、人事課、厚生課、情報通信課)
本部の窓口であるとともに、統括的な仕事を行う一方で、職員個々人に関する事務等の仕事をしています。
・本部各部・事務所等の事務に関する総合的な調整等に関すること。
・広報・地域連携に関すること。
・公文書の接受、発送及び保存に関すること。標準文書保存期間基準表は
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・職員の人事、給与、研修に関すること。
・職員の福利厚生、健康管理及び安全管理に関すること。
・職員の共済組合に関すること。
・情報通信システムの整備及び管理に関すること。
経理補給部(経理課、補給課)
国有財産の管理や物品の購入等を行うほか、予算に関する仕事をしています。
・歳出予算の要求、使用計画及び実行経理に関すること。
・債権の管理に関すること。
・歳入及び歳出の決算に関すること。
・売買、賃借、請負その他の契約の締結に関すること。
・施設の整備及び利用に関する計画の調整に関すること。
・国有財産の管理及び処分に関すること。
・物品の管理に関すること。
警備救難部
(警備課、刑事課、国際刑事課、警備情報課、救難課、環境防災課、船舶技術課)
領海警備や海上犯罪の捜査、海難救助、海上災害への対応の他、
巡視船艇、航空機及び搭載している機器等の整備や修理に関する仕事をしています。
・法令の海上における励行に関すること。
・海難の際の人命、積荷・船舶の救助、天災事変その他救済を必要とする場合における援助に関すること。
・遭難船舶の救護、漂流物・沈没品の処理に関する制度に関すること。
・海上保安庁以外の者で海上において人命、積荷・船舶の救助を行うものの監督に関すること。
・危険物の荷役に係る港則に関すること。
・海上汚染及び海上災害の防止に関する法律に基づく海上保安庁に属する事務に関すること。
・沿岸水域での巡視警戒に関すること。
・海上における暴動・騒乱の鎮圧に関すること。
・海上における犯人の捜査・逮捕に関すること。
・巡視船艇・航空機の運用に関すること。
・国際捜査共助に関すること。
・警察・都道府県警察、税関、検疫所その他の関係行政庁との間における協力、共助、連絡に関すること。
・巡視船艇等の整備、修理及び維持についての計画及び調整に関すること。
・巡視船艇等の整備、修理及び維持に要する費用の調査に関すること。
・航空機の整備についての計画及び調整に関すること。
海洋情報部(監理課、海洋調査課)
船の航海の安全に必要な海の調査を行って海図(海の地図)等の作成をしたり、航行警報等の情報提供を行っています。
・海の測量(水路測量)の実施にかかる許可及び公示に関すること。
・海洋情報の収集提供。沿岸域環境保全情報の整備。
・海の相談室業務。
・海図の最新維持及び船舶交通の安全のために必要な事項に関する水路通報・航行警報業務の実施。
・水深・海岸線など航海者に必要な情報収集のための水路測量の実施及び港湾管理者等が実施した水路測量結果を活用
しての海図最新維持。
・船舶通行量の多い海峡や港湾等における潮汐・海流・潮流など航海に必要な情報の収集・提供を実施。
・海氷情報センターの事務局
交通部(企画課、航行安全課、安全対策課、整備課)
船舶交通の安全を確保するため、各海域における安全対策、航路標識(灯台等)の建設・保守・運用、海の安全に関する情報提供を主とした仕事を行っています。
・海上交通業務に関する基本的事項の企画及び立案に関すること。
・船舶交通の安全のために必要な事項の通報に関すること。
・灯台その他の航路標識の付属の設備による気象の観測及びその通報に関すること。
・船舶交通に対する障害の除去に関すること。
・海上保安庁以外の者で船舶交通に対する障害の除去又は海域にある爆発物件等の引き揚げ若しくは解撤を行う者の
監督に関すること。
・航法及び船舶交通に関する信号に関すること。
・港則に関すること。
・船舶交通がふくそうする海域における船舶交通の安全の確保に関すること。海難防止に関すること。
・航路標識及びその附属施設の保守、運用、調査及び整備に関すること。
・海上保安庁以外の者で航路標識の建設、保守又は運用を行うものの監督に関すること。