用  語 解       説
AIS 船舶自動識別装置(Automatic Identification System)
 船舶の識別符号、船名、位置、針路、速力、目的地などの船舶情報をVHF帯電波で自動的に送受信し、船舶局相互間、船舶局と陸上局間で情報の交換を行うシステム。
Call Sign
(コールサイン)

呼出符号(信号符字)
 
符号(文字、数字)の羅列であり、個々の無線局に割り当てられた識別信号。
 冒頭符字列で国籍を意味する。
DSC デジタル選択呼出(Digital Selective Calling)
 
遭難警報等を送受信する船舶用の通信装置で、中波、短波及び超短波を介して陸上の海岸局あるいは船舶局に設置される。ボタンを押すことにより、遭難メッセージを送信できる警報装置。
GPS 全地球測位システム(Global Positioning System)
 衛星を使って現在位置を調べるための測位システム。
IMO 国際海事機関(International Maritime Organization)
 
国際連合の専門機関のひとつで、本部はロンドンに置かれている。
 海上航行の安全性及び海運技術の向上、タンカー事故などによる海洋汚染の防止、諸国間の差別措置の撤廃などを目指している
IMO番号 IMO船舶識別番号(IMO Ship identification number)
 
海事上の安全、汚染防止、詐欺行為の防止を促進させるため、個々の船にその船の識別のため恒久の番号を指定したもの。船舶の国籍が変わっても,廃船になるまでこの番号は変わらない
MICS 沿岸域情報提供システム(Maritime Information and Communication System)
 海上保安庁が、プレジャーボート、漁船などの船舶運航者や磯釣り、マリンスポーツなどのマリンレジャー愛好者などに対して、リアルタイムにインターネットなどを通じて「海の安全に関する情報」を提供しているシステム。
 「海の安全に関する情報」には海上工事・作業や航行警報などがある
MMSI番号 海上移動業務識別コード(Maritime Mobile Service Identity)
 DSC通信装置を搭載した船舶・地上局に認識番号として交付される番号。
  9桁の数字から構成され、最初の3桁は国籍を示す
SOLAS条約 海上における人命の安全のための国際条約(The International Convention for the Safety of Life at Sea)
 船舶の安全性確保のための規則を定める多国間条約の名称。1912年のタイタニック号海難事故を契機として、1914年に船舶の安全確保のため救命艇や無線装置の装備等の規則を定める条約が締結された。これが初のSOLAS条約である。
国際VHF  船舶が沿岸海域や見通し内相互間で入出港の連絡、船位通報、航行の安全、遭難通信に使用する無線通信システム。全世界的に使われているため「国際」を冠する。
 150MHz帯の周波数にはチャンネル番号が付与されていて、呼出周波数の16チャンネル(156.8MHz)で相手局を呼び出し、種別に従ったチャンネルに移動して通信を行う

 なお、VHF(Very High Frequency)は30〜300MHzの周波数の電波(超短波)。
ノット  船舶の速度の単位。1ノットは1時間に1海里(約1,852メートル)を進む速度。
 1海里は陸上での1マイル(約1,609メートル)とは異なる。

 ノットという言葉の由来は、かつて船の速さを測るのに、等間隔に結んだ紐を水中に投下し、砂時計が落ちきるまでに流した紐の結び目(knot)を数えたことによる。