離岸流について
夏季における遊泳事故は後を絶たず、最も多いのは深みにはまったり、離岸流のような「海」特有のものに巻き込まれたりして溺れる事故があります。今回は、海水浴の注意事項として離岸流についてお話し致します。
・離岸流について
昨年、伏木海上保安部管内では、遊泳中の事故が3名であり「うち1名死亡」となっております。
R1.8.2 宮崎海岸 (非海水浴場) 遊泳中 8歳 男の子(死亡)
R1.8.4 小境海水浴場 遊泳中 16歳 女性(溺れ)一時意識不明 県外者
R1.8.12 国分浜 飛込み 35歳 男性(頚部損傷)
県内では、これまで離岸流によるものと思われる事故は発生しておりませんが、引き続き、離岸流に関する正しい知識と海水浴を楽しむための注意事項を守っていただき、海を楽しんで下さい。
海水浴、磯遊びなどを楽しむための注意事項について
まもなく、夏の行楽シーズンを迎えます。
海で楽しく過ごすために、伏木海上保安部から安全に関するお願いがあります。
まず、海水浴のときのお父さん、お母さんへのお願いです。
1 必ず指定海水浴場で泳ぎ、指定期間外には泳がない
2 子供から目を離さない
3 離岸流や戻り流れ、急な深みに注意する
4 波の高い時には海に近づかない
5 お酒を飲んだら絶対に泳がない
6 「せっかく来たから少しくらい」と言って無理をしない
次に、釣りを楽しむ皆様へのお願いです。
1 夜釣り、日が昇る前は、懐中電灯等を有効に活用し、足を踏みはずさないよう注意しましょう。ヘッドライト(防波堤及び海岸には、夜間照明がなく、突起物が多い)、すべりにくい靴(長靴等)を身につけましょう。
2 連絡手段を確保しましょう。(行き先、帰宅時間を家族に伝えておきましょう。)
3 ライフジャケットの着用しましょう。(海に落ちても沈みません。)
4 携帯電話を携行しましょう。(水中でも使用できるよう防水パックが市販されています。)
5 天気予報を確認し、天候が悪くなってきたと感じたら早めに釣りを終了し帰宅しましょう
大切な命は、自分で守りましょう。自己救命策、3つの基本は・・・
1 海で遊ぶときは、いつもライフジャケットを着用しましょう
2 携帯電話を防水パックにいれるなど、連絡手段を確保しましょう。
3 海のもしもは「118番」、海で何かあったら海上保安庁へ連絡をお願いします。
海上保安庁の採用情報について
学生採用試験
来年4月入校の海上保安学校学生と海上保安大学校学生(海上保安学大学校は幹部養成校です。)を募集しています。
海上保安学校の採用試験インターネットでの受付期間は7月21日~30日です。
また、海上保安大学校の受付期間は8月27日~9月7日です。
これら試験の詳しい日程や受験の要件などは、海上保安庁や人事院のHPに最新情報が掲載されておりますのでそちらをご覧ください。伏木海上保安部に直接問い合わせいただいても結構です。
【海の豆知識】高潮について
高潮は、主に2つが原因となって起こります。
1つ目は、「吸い上げ効果」です。
台風や低気圧の中心では気圧が周辺より低いため、海水が吸い上げられて、海面が上昇します。
気圧が1ヘクトパスカル下がると、潮位は約1センチメートル上昇します。
例えば、1,000ヘクトパスカルのところへ中心気圧950ヘクトパスカルの台風がくれば、海面は約50センチメートル高くなります。
2つ目は、「吹き寄せ効果」
強い風が沖から岸に向かって吹くと、海水が吹き寄せられて海面が上昇します。
風速が2倍になれば、海面の上昇する高さは4倍になります
また、水深が浅い海ほど海面が高く上昇します。このため、遠浅の海では、特に潮位が高くなります。
満潮(※7月の潮の干満の差は、約18(小潮)~34(大潮)cm)に高潮や高波が重なると、特に注意が必要です。