転覆船での作業        巡視船でじまでの作業

 指導内容は空気呼吸器の取扱いと、搬送方法についてです。
 あさじ乗組員にマンツーマンでの指導や装着する際の注意点を教えています。
 この海難では巡視船でじまは転覆船船内において、行方不明者捜索を行いました。

  一通り空気呼吸器の取り扱い指導を行った後は各人で装着の練習し、その後、搬送法の指導を行いました。
 

 海猿の仕事は救助以外に各科の業務(『平成26年第二回 海猿の違った一面を紹介します』に掲載しています。)、捜査活動等があります。

 (2)については、今までに紹介しているような訓練等を行い、救助者の技術、作業効率の向上を図っています。
 また、定期的に他部署職員への指導も行い技術の共有を図ります。

 @でじまについて、A海猿の業務についてを紹介します。
 カメラは海水に浸かると壊れてしまうので、使用前に防水ケースに入れ、水密検査等を行います。 
 水中では潮の流れ等で一定の姿勢を保つとこが難しく、水中視界が多少悪くても工夫して撮影しなくてはならず、陸上より環境の悪い中での作業となります。

 また、潜水できる時間は水圧の関係で潜る深さが深くなるにつれて短くなるので、特に深い場所では迅速に作業を行います。

 巡視船でじまには今年の10月に学校を卒業した新人3名が配属されたことから潜水班長が丁寧な指導を行っています。

 捜索が終わると、曳航作業(転覆船を安全な場所まで引っ張り、運ぶ作業)の準備に取り掛かります。

 以上のように、巡視船でじまでは海難救助だけでなく、他部署への指導や捜査活動も行っています。

 11月初旬に対馬海上保安部所属の巡視船あさじが長崎港に入港した際はオレンジカップ(『平成27年 第一回 レンジャー訓練』に掲載しています。)の指導を行いました。

 (1)については実際の海難現場に向かい捜索、救助活動を行います。
 また、大きな海難事故になると他の巡視船艇や航空機と連携して救助を行います。
 以下5枚の写真は実際の転覆船海難での写真です。
 

 巡視船でじまは救難強化巡視船に指定されています。
 救難強化巡視船の任務としては
(1)転覆、乗揚げ等の特殊な海難での救助活動で中心的役割を  果たすこと
(2)海難救助に関する資料の整備、救助手法・救助資器材の改   善を行うことにより救難技術の維持、向上を図ることです。

 海猿が行う捜査活動には一般の海上保安官が行うものの他に水中での証拠物の捜索、実況見分(写真撮影や計測)等を行います。

 

@でじまについて
 写真を撮るだけでなく、メジャーや深度計で数値を測り、記録します。 
 このようにして、水中でも捜査活動を行います。
 潜水士は波に翻弄されながらも、巡視船でじまから伸ばしたロープをつなぎ、巡視船でじまで転覆船を安全な場所まで引っ張り、民間船等に引き継ぎます。
A海猿の業務について