なるほど航路標識
〜3 西洋式の灯台が出来るまで〜
西洋式の灯台ができる前
今から400年程前、徳川時代になると、日本式の灯台が建てられるようになりました。その頃の灯台は「かがり屋」とか「灯明台(とうみょうだい)」と呼ばれており、石積みの台の上に、小屋を建て、その中で木を燃やす仕組みのものでした。
慶長13年(1608年)に能登国福浦(ふくら)の日野吉三郎※という人が、福浦港に建てた灯明台は、石づくりの小さなもので、油紙をはった障子の中で油を燃やして火をともすものでした。この灯明台が、日本で初めて油を使った灯台といわれています。
↓福浦灯明台
明治の初めまでに、殿様や、港の商人達が建てた灯明台は100以上になっていました。この他、海岸近く
の神社の境内にある常夜灯で灯台の役目をしていたものがあり、今でもその言い伝えのある石灯ろうが、
所々に残っています。
※石川県福浦港には、日野吉三郎が建てた日本最古の木造灯台「旧福浦灯台」が現在も残っています。
↑復元された旧福浦灯台