富山湾の海底で斜面崩壊の痕跡を確認(第2報)

発表日

令和6年3月11日

概要

 海上保安庁では、2月27日から28日にかけて、富山湾の海底地形調査を実施し、富山市沖の海底谷の斜面が広範囲にわたって崩壊していることを確認しました。

本文

 海上保安庁は、2月27日から28日にかけて、富山湾における地形変化の有無を確認するため、測量船「天洋」による海底地形調査を実施しました(図1)

 1月24日の広報では、富山市沖の海底谷の斜面が一部崩壊したことを報告しましたが、今回、より沿岸域を重点的に調査したところ、当該海底谷の斜面が広範囲にわたって崩壊していたことが分かりました。

 具体的には、今回取得した水深データと平成22年(2010年)に北陸地方整備局伏木富山港湾事務所が取得した水深データを比較した結果、富山市沖の海底谷の斜面(水深約30~370m)が南北約3.5km、東西約1kmにわたって崩れ、最大40m程度深くなっていることが明らかになりました(図2)

 令和6年能登半島地震では、地震発生の3分後に富山検潮所で津波が観測されており、富山湾の斜面崩壊が津波と関係した可能性が指摘されています(令和6年2月9日 地震調査委員会)。

 本調査結果は、本日開催されている地震調査委員会に報告しています。



図1 富山湾の調査範囲
※本図は測量船「昭洋」、「天洋」、北陸地方整備局が取得した海底地形を重ねた図


図2 2010年と今回(2024年)の海底地形の比較(断面図)