南極でのひと夏 ~第64次南極地域観測隊の海上保安官が帰国~

発表日

令和5年4月5日

概要

 第64次南極地域観測隊の夏隊員として参加した石川 美風香(いしかわ みふか)(海洋情報部沿岸調査課)隊員は、昨年11月11日に東京から「しらせ」に乗船し約4カ月の観測に従事し、3月22日に帰国しました。

本文

 海上保安庁は、我が国が最初に南極観測船「宗谷」により南極地域観測を開始した昭和31年から同観測に参加しています。
 昨年度も海上保安官1名が参加し、南極地域において、船舶の航行安全の確保や地球科学の基盤情報の収集などを目的とした海底地形調査及び潮汐観測を担当し、他の隊員と協力しながら任務にあたりました。
 調査観測を行うにあたり、日ごとに変化する海氷の位置や昭和基地周辺の融雪状況を判断するなど日本国内では経験したことの無い環境下での調査でしたが、しらせ乗組員や観測隊員の協力を得て無事実施することができました。

 南極地域観測は、国際協力のもとに国が行う事業であり、関係機関がそれぞれの担当分野の観測等を行っています。
 これらの調査観測は、海上保安官を含む南極地域観測隊により、南極観測船「しらせ」に装備されたマルチビーム測深機を使用して精密な海底地形データを取得し、また、南極・昭和基地で潮位の変化を記録する験潮所を運用して行われます。得られた海底地形調査や潮汐観測のデータは地球科学の基盤情報として活用されるほか、昭和基地周辺の海図の整備にも利用されます。(*)

(*)国際水路機関(IHO)は、南極地域水路委員会(HCA)を設置して南極大陸周辺の海図作製を進めており、日本(海上保安庁)は南極周辺海域のうち昭和基地周辺の海図を刊行しています。



南極・昭和基地にある西の浦験潮所での潮汐観測