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領海・EEZ(Exclusive Economic Zone 排他的経済水域)を守る


 陸続きで隣接する国々では、壁又は塀等により国境を区切っていますが、海上を挟んで隣国と接している沿岸国では、海上に境界線を定め、領海やEEZとして、自国の領域を管理しています。
 海上保安庁では、これら領海やEEZにおいて、国際法等に則り、昼夜を問わず外国公船、外国海洋調査船、領有権主張活動を行う外国人活動家船舶等の監視等を実施しています。
 また、海上におけるテロや密輸・密航等の我が国の治安や安全を脅かす様々な犯罪行為の未然防止や取締り、夜陰に乗じ我が国の領海・領土に接近しようとする不審船の発見・追跡・対処等に努め、安全で安心な日本の海の実現を目指しています。

尖閣諸島周辺海域における対応

 尖閣諸島は、東シナ海南西部に位置し魚釣島(うおつりしま)、北小島(きたこじま)、南小島(みなみこじま)、久場島(くばしま)、大正島(たいしょうとう)、沖ノ北岩(おきのきたいわ)、沖ノ南岩(おきのみなみいわ)、飛瀬(とびせ)などからなる島々の総称で、沖縄県石垣市に属しています。

 尖閣諸島周辺海域においては、中国・台湾の公船による領海侵入事案や接続水域を航行し、領海に侵入する事案の発生が続いています。
 海上保安庁では、国際法や国内法に基づき巡視船艇・航空機による警告、退去要求をその他必要な規制を的確に実施し、冷静かつ毅然とした態度で対応しています。
   石垣島 → 魚釣島 約170km  那覇 → 魚釣島 約410km
   台湾 → 魚釣島 約170km  中国大陸 → 魚釣島 約330km

尖閣諸島位置関係図


外国漁船による違法操業等への対応

 我が国の領海やEEZでは、将来にわたる水産資源の安定的な供給を維持するために、外国漁船による操業が規制されているほか、EEZでは周辺諸国等の間に各種漁業協定が結ばれ、これに基づくルールが定められています。
 しかし、ルールに従わない悪質な外国漁船による違法操業により、我が国の貴重な水産資源が乱獲される事案が後をたちません。海上保安庁では、我が国の領海、EEZの漁業秩序を維持すべく、厳格な監視・取締りを行うとともに関係省庁とも連携し、外国漁船による違法操業の根絶に努めています。

【領海とは?】

 領海の幅を測る基準となる線、通常は、海岸の低潮線(干潮時の海面水位)を領海基線としています。
 領海基線から12海里(約22㎞)を超えない範囲で自国の主権が及ぶ水域として領海を設定


 海岸が著しく曲折しているか、海岸に沿って至近距離に一連の島がある場合には、適当な地点を結んだ直線を基線(直線基線)とすることができます。

その他の「海の区分」を紹介します。

・接続水域
 沿岸国は、領海に接続する水域で領海基線から24海里(約44km)を超えない範囲で、「接続水域」を設定することができます。※領海の外側から12海里(約22㎞)
 同水域では、自国の通関、財政、出入国管理、衛生に関する一定の規制を行うことができます。

・排他的経済水域(EEZ:Exclusive Economic Zone)
 国連海洋法条約は従来の「公海」・「領海」という区分に加え、新たに「排他的経済水域」という水域を設けました。沿岸国は、領海基線から200海里(約370km)の線までの海域(領海を除く。)並びにその海底及びその下です。
 なお、排他的経済水域においては、沿岸国に以下の権利、管轄権等が認められております。四方を海に囲まれた我が国は、国土面積の約12倍(447K㎡)にも及ぶ領海とEEZを有しています。
 1 天然資源の探査、開発、保存及び管理等のための主権的権利
 2 人口等、施設及び構造物の設置及び利用に関する管轄権
 3 海洋の科学的調査に関する管轄権
 4 海洋環境の保護及び保全に関する管轄権 ※公海 自由航行可能


【1海里とは?】

 海上において使用する距離(長さ)の単位は、マイル(海里)といいます。
 「ノーティカルマイル」と呼ばれることもあります。
 日本の陸上では、道路地図、住宅地図等により住所又は、番地で位置を特定しておりメートル法により距離を測定していますが、海上では、位置を特定させる目印等がないことから、地球上を緯度、経度の線を用いての海面上の長さや航海、航空距離を測定するため海図を利用しており世界の海の航海上の都合からきています。
 陸上で使用するマイル(哩)は、1マイル(1,780ヤード)は、1,609.3メートルです。ヤード、ポンド法をまだ使っている国では、距離の単位にこれが用いられています。
 1マイル(海里)は、緯度1分に相当する平均的な子午線弧長に等しいことから海図上で分かり易い単位となります。

 地球(子午線)の外周は、40,000㎞(ちなみに1メートルは、赤道から北極点までの子午線長の1千万分の1と定義)
 計算すると、
40,000㎞ ÷360°÷60′=1,85185・・・
 1′=1,852mとなり
 1海里とは、地球の中心角1分に相当する地球表面上の平均距離であり
 メートル法で言うと、1マイル(海里)は、1,852mとなります。


【船の速力の単位】 ロープの結び目を「ノット」といいます。

 船の速力の単位を「ノット」といいます。
 言葉の語源は、かつて船の速さを測るのに、丸太に5ファゾム(9.144メートル:1ファゾムは、6フィート1.82メートル)間隔の結び目のあるひもを水中の投下し、砂時計(30秒)が落ちきるまでに流したひもの結び目(knot)を数えたことが由来されています。
 現在では、1ノットは、1時間に1マイル進む速さなので、1,852km/hとなります。
 速力(ノット)を簡単にkmに換算するには、速力(ノット)を2倍し値を1割く。
 例. 20ノットの場合
 20(ノット)×2-4(1割)=36km/h
 船や飛行機では、距離の単位として「マイル」を、速度の単位として「ノット」を、使っています。これは、全世界共通です。

【参 考】
①マイル
 陸上のマイル(哩、約1,609m)と区別するため、海里(かいり、浬)という場合もあります。
 1マイルは、1,852mです。中途半端な数字ですが、これは、1マイルが、地球表面上(子午線)の緯度1分の長さに当たるからです。例えば、伏木は北緯36度48分ですが、北緯0度の赤道から伏木までは何マイルかというと、36度48分を分に直せばいい訳です。つまり、36×60+48=2,208(分)で、2,208マイルとなります。
 マイルをkmに換算するには、1.852をかけます。先ほどの赤道から伏木までの例では、2,208×1.852=4,089.2で、4,089.2kmとなります。
②ノット
 1時間に進んだ(移動した)マイル数をいいます。15ノットとは、1時間に15マイル進んだことを示します。伏木港から氷見港までは8マイルありますが、速力15ノットの船では、何時間かかるか? (距離)÷(速力)=(時間)ですから、8÷15=0.5333(時間)で、これを分に換算すると、0.5333×60=32で、32分となります。
 ノットを時速のkmで示すには、マイルと同じく1.852をかけます。15ノットなら、
 15×1.852=27.8で、時速27.8kmとなります。
 なお、概略値ですが、ノットを時速のkmにするには、「ノットを2倍して、1割引く」と出ます。15ノットなら、15×2=30、30の1割3を引く、30-3=27で、時速27kmとなります。また、ノットを秒速のmに換算するには、「ノットを2で割る」と出ます。15ノットなら、15÷2=7.5で、秒速7.5mとなります。

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