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所在地 福井県大飯郡高浜町 光り方(灯質) 群せん白光 毎10秒に2せん光 光の強さ(光度) 280cd(カンデラ) 光の届く距離(光達距離) 7.0海里(約13km) |
押廻埼灯台は、内浦湾と高浜湾を二分する音海半島の最北端にあり、内浦港に入る船舶にとって重要な標識です。 新設当時は「押回埼灯台」でしたが平成14年4月1日「押廻埼灯台」に名称変更しました。 一時期は舞鶴海上保安部の管轄で、巡回は大飯郡高浜町神野浦(こうのうら)から対岸の灯台のある音海半島・音海漁港まで借り上げた民間船で渡り(片道約2.5キロ)、そこから陸路で実施していました。その後、灯台見回り船の配属により舞鶴から直接巡回できるようになり、さらに福井航路標識事務所に所管替えとなった以降は、現在と同じ敦賀からの陸路のみによる巡回となりました。 |
〜余話〜 航路標識の名称変更 航路標識の要目については告示されています。告示には、標識名称、所在地、位置(緯度・経度)、塗色及び構造、灯質、光度、光達距離等の航海者にとって必要な情報が記載されています。 ここで突然ですが、測地系の話をします。従来、日本では旧海軍水路部の行った天文観測に基づき日本経緯度原点が定められました。その後、三角測量によって国内に三角点網が整備され、これに基づいた座標を「日本測地系」といいます。一方、近年では全地球測位システム(GPS)で計測し、その結果から定められた座標を用いており、これを「世界測地系」といいます。 日本測地系と世界測地系には、ずれがあったため海図の国際利用や精密な位置情報を得るため世界測地系を用いることとなりました。 測地系が変更されることに伴い、国内すべての航路標識について位置座標の数値の改正のみではなく、名称などその他の事項についても見直しの必要なものを併せて告示改正することとなりました。 押廻埼灯台については、当初、地元で使用されている岬の表記(地元では「押回鼻」の表記が使われている。)に合わせ「押回埼灯台」の名称を用いていましたが、測地系の変更に併せ、海図で使用している岬の名称に合わせ「押廻埼灯台」に名称変更しました。 |
昭和36年12月18日 | 初点灯(小浜航路標識事務所所管) |
昭和42年 6月 1日 | 舞鶴海上保安部所管 |
昭和52年11月22日 | 灯器新替(LC型灯器) |
平成 2年11月15日 | 灯器換装(LC管制器U型に変更) |
平成 7年 4月 1日 | 福井航路標識事務所所管 |
平成13年 3月16日 | 太陽電池化、LED灯器(X型白)に変更 |
平成13年 4月 1日 | 敦賀海上保安部所管 |
太陽電池 灯台の電源として使用している蓄電池を充電します。 最大出力動作電圧は、太陽の放射照度が1000W/uの時に16.5Vで、その時の動作電流は3.02Aです。 最大出力の場合約15時間で蓄電池をフル充電にできます。 |
太陽電池配電盤 昼間は太陽電池からの出力で蓄電池を充電し、夜間は蓄電池からの出力で灯台を点灯させます。 |
LED灯器X型 海上保安庁で使用している最大のLED灯器です。白色LEDを102個×6段で合計612個使用しています。 型名はアルファベットのV(ブイ)ではなくローマ数字のX(5)です。 他にU型、V型があります。 |
蓄電池 夜間LEDを点灯させます。冬などで全く充電されなくても約20日間灯台を点灯できます。 |
記念額 押廻埼灯台の記念額です。正面入口上部に掲示してあり灯台名と初点年月日が表示されています。 「廻」の字は初点灯時の「回」が使用されています。 |
県道21号線(舞鶴野原港高浜線)の終点 (行止まり地)上瀬(うわせ)漁港から望む 押廻埼灯台 |
県道21号線日引地区から内浦湾を挟み 音海方面を望む |