自己救命策の三つの基本・・・ | 大切な命を自分で守るために! | |||
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その@ | 海上に浮くこと | → | 救命胴衣の着用 | |
そのA | 連絡手段をもつこと | → | 携帯電話の携行(防水パック利用) | |
そのB | 救助の要請をすること | → | 118番の有効利用 |
救命胴衣の着用 | 通信手段の確保 | 海のもしもは118番 |
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近年、膨張展開型のもの等、様々なタイプの救命胴衣が販売されています。着用して初めて効果を発揮する救命胴衣です。安全のため日頃から着用するように心がけましょう。また、救命浮環をすぐに使える場所に置いておくことも大切です。 | 通信可能なエリアでは、携帯電話は有効な連絡手段です。防水パックを使用すると海上でも安心して携行することが可能です。もしもの場合の連絡手段を確保しましょう。袋に入れたままで通話できます。 | 事故発生の早期通報が、迅速な救助活動につながります。海のもしもの場合は、迷わず118番へ通報してください。また、海の事故に限らず、不審な船を見かけたときにも118番へ通報してください。 |
船に乗る前に
● | 航海予定付近海域の気象・海象情報を船舶気象通報、テレビ、ラジオ等を利用して、把握しておく。 | |
● | 海図により航路や航海する付近の状況(定置網や養殖筏等)を確認するとともに、水深、潮流、暗岩・洗岩等に注意すること。 | |
● | 船体の損傷、喫水の異常、推進器周りの障害物の有無等を点検する。 | |
● | 自己救命策の確保 |
船に乗ったら
● | 救命胴衣の数を点検し、必ず着用しましょう。 |
● | 機関室や船倉内のビルジ量を点検し、非常に多い場合は、浸水を疑い、出港をひかえて点検・修理を実施する。 |
● | 機関室内を点検する。 |
@ | 機関室やクラッチの潤滑油量等→必要に応じ、補充、交換の実施 | |
A | バッテリーの電圧、液量、電極の劣化状態→過放電ぎみであれば必ず充電、または新替えし、液の補充も忘れずに行う。 | |
B | 燃料の残量の点検、こし器の点検→燃料計のみならず、タンクのゲージや蓋を開けて確認し、満タンにしておく。またこし器にゴミがつまっていないか点検し、掃除しておく。 | |
C | 冷却清水量の確認→リザーブタンク、膨張タンク内の水位が規定値内にあるか点検し、必要に応じ補充する。 | |
D | 発電機や冷却水を駆動するVベルトの点検→たわみ量や劣化がないか点検 |
● | エンジン始動時と始動後 |
@ | セルモーターや、起動前に回転する機関の音に異常はないか。→回転に勢いがなければバッテリーを充電する。 |
A | 燃料、潤滑油冷気水系統のパイプの継ぎ手や亀裂部からの漏れがないか点検する。 |
B | 機関の音、振動に異常がないか点検する。 |
C | 冷気水の排出量、排気ガスの色に異常がないか点検する。→海水の排出量が少ない若しくは出ていない場合、機関を止め、ポンプやインペラの整備を行う。インペラの予備品も用意しておく。 |
D | 暖機中に併せて、舵、船外機のチルト、クラッチ等の作動を点検する。→ひっかかり、ワイヤー切断、不作動がないか点検する。 |
E | 暖気は十分に行う。 |
F | 航海計器や航海灯を点検する。 |
航行中のチェックポイント
● | 見張りの励行 |
@航走中、漂泊中、錨泊中を問わず周囲の見張りは励行する | |
A潮目等、ゴミ・藻の多い海域を航行しない | |
Bあらゆる航海用具を適正に活用し、船位の把握に努める | |
C航行船舶、操業漁船の状況、漁具、暗礁の位置の把握に努める |
海上交通ルールを守る | |
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● | 海上衝突予防法、海上交通安全法、港則法などの海上交通ルールを守る。 |
● | 工事・作業が行われている区域に入らない。 |
● | 航路の保全のため航路内における船舶航行の障害となることのないように、 航路若しくはその周辺で投錨し、又は曳航している船舶を放してはならない。 |
● | 浮標や灯浮標に係留しない。 |
● | 衝突を避けるための針路又は速力の変更は、十分に余裕のある時期にためらわず、その変更を他の船舶が容易に認めることができるよう、できる限り大幅に行わなければなりません。 |
動力船の一般的航法 |
気象の変化に注意する | ||
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● | ラジオなどで天気予報を確認する | |
● | 風、雲、波などの変化に注意する | |
● | 仲間の船と情報交換することで、有効な情報を共有する | |
● | 荒天などにより計画を変更したときは、出航前に連絡した所に計画変更の連絡を行う |
船体・機関に注意する | ||
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● | 転覆の危険を増大させるような船内移動をしない。 | |
● | 船底のビルジの量が増えていないか、定期的なチェックを行う。 | |
● | 機関の音に注意し、異常の有無を確認する。 | |
● | 排気ガスの色、臭い、温度に注意し、異常の有無を確認する。 | |
● | 燃料の残量が十分か、定期的なチェックを行う。 | |
● | 冷却水および潤滑油の温度・圧力に注意することで機関の状況を把握する。 | |
● | 機関回転数は適正値内で使用する。 | |
● | 機関を途中で止める際には、バッテリーの過放電防止のため不必要な電気スイッチは切っておく。 |
ルール・マナーを守る | ||
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● | 海水浴場や人家の近くで航行しない。 | |
● | ダイバーや定置網、養殖場の近くで航走しない。 | |
● | 漁ろう中の漁船、釣りをしている人の近くで航走しない。 | |
● | 通航船舶の多い航路付近で航走していたり、停留しない。 | |
● | 法律や条例などで乗り入れや航行が禁止されている水域で航行しない。 | |
● | 航行区域を超えて航行しない。 | |
● | 暴走や見せびらかし行為を行わない。 | |
● | 大型船に近づかない。大型船には大きな死角があります。 |
荷崩れ防止のために
● | 積み荷が荒天による動揺等で荷崩れを起こさないよう、しっかりと積み付けや固縛がしてあることを、点検すること。 | |
● | 船体の傾斜状況を確認し、できる限り立直状態に保持して積み付けること。 | |
● | 固縛せずに荷物を積み込むと、動揺で荷物が移動して重心が偏り、転覆する危険があることから、必ず固縛すること。 |
居眠り海難の要因
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居 眠 り 海 難 を 防 ぐ た め に |
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居眠りは要因が一つとは限らず、数種の要因が複合的に一つの居眠り海難の発生に影響している場合が多く、それぞれが要因に対する対策を並行して実施していかなければなりません。 ガムを噛んだり、簡単な運動をするなどの刺激により覚醒させることは、有効な居眠り防止策ではありますが、睡眠不足や疲労などによる居眠り海難の要因を根本的に解消するためには、日常的な睡眠不足や疲労を防止するとともに、当直前の飲酒を厳に慎むことが重要な居眠り防止対策となります。 |
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1. | 海上保安庁では、昭和60年10月から海難が発生した場合に、迅速かつ的確な捜索救助活動を可能とすることを目的とした我が国の船位通報制度「JASREP」(注1)の運用を開始しました。 海上保安庁は、この通報制度をより充実させるため、「JASREP参加促進運動」を展開し、海運、水産関係者に対する説明会、巡視船艇による訪船指導、周知用パンフレットの配布等することにより、本制度への参加の促進を図っています。 |
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2. | 境海上保安部では、外国船舶からの通報件数が内航船舶にくらべ、依然として低い水準にあることから、特に外国船舶に重点をおいて参加促進運動を展開していくこととしており、海上保安官が境港に入港中のロシア船、中国船、韓国船等の外国船舶や外国船舶の代理店を訪問するなど、本制度への積極的な参加を呼びかけることとしています。 |
※ | 船位通報制度(JASREP:Jaapanese Ship Reporting System) |