落水者を引き揚げた後の救命処置

 
救い揚げた命を無駄にしないために

一次救命処置の手順


1.バイタルチェック
 
意識
 眼を開いているか、閉じているかチェック。閉じていた場合は「大丈夫ですか」と呼びかけ、 反応がない場合は軽くたたくかゆすってみる。

呼吸
 胸が上下に動くか見て、呼吸運動を確認し、呼吸音を聞く。「見て、聞いて、感じる」

体温
 高熱や低体温をチェック。

脈拍と血圧
 手首、ひじ、首等で脈拍をふれる。10秒で8〜18拍は正常。不規則でふれにくい脈拍は異常。医療従事者は必ず実施するが、一般人の場合はとる必要はない。


2.救急のABC

  air way(エアウェイ) 気道確保
  breathing(ブリーシング) 人工呼吸
  circulation(サーキュレーション) 心臓マッサージ等による心拍と血圧の維持


3.人工呼吸と心臓マッサージ

 人工呼吸に関しては簡易型の感染防止具を持っていると便ですが、持っていない場合はハンカチ等で代用して下さい。
 また、落水者の口から出血や嘔吐物が付着している場合や、感染防護具を持っていないなど口対口人工呼吸がためらわれるときは、人工呼吸を省略し、すぐに心臓マッサージに進んでも構いません。
 
 心臓マッサージに関しては、胸の真ん中(乳首と乳首の間)を重ねた両手で「強く、早く、絶え間なく」圧迫します。
 このとき、肘をまっすぐに伸ばして、垂直に圧迫します。斜めに圧迫したり、肘を曲げて圧迫するとうまく力が加わらないどころか肋骨を骨折させてしまう恐れがあるため注意しましょう。

圧迫部位

圧迫部位を決めたら、1分間に100回のリズムで胸骨を圧迫する。押す深さは成人の場合、3.5〜5.0cm程度。
心臓マッサージと人工呼吸の組み合わせは30回と2回。


怪我をしている場合の応急処置