このような仕組みで位置を測るものを双曲線航法といい、この仲間にはロランCがあります。また、今では船に装備されている機器が電波を受け、コンピューターが自動的に北緯○○度、東経○○度と計算して位置を出します。
ロランC局は、日本に4つの送信局(新島:東京都、慶佐次(げさし):沖縄県、南鳥島:東京都、十勝太(とかちぶと):北海道)があり日本の近海をカバーしています。
また、日本、韓国、ロシア、中国の各国は、極東海域でのロランCの有効エリアを広げ利用を高めるため、ロランCの国際協力チェーン(北太平洋チェーン、韓国チェーン、ロシアチェーン)でお互いに協力しています。

新島ロランC局

新島ロランC送信局

○ ロランC国際協カチェーンと有効範囲 ○
北西太平洋チェーン有効範囲

北西太平洋チェーン有効範囲

韓国チェーン有効範囲

韓国チェーン有効範囲


☆衛星航法システム
 陸から遠く離れた大洋では、昔から星を目印にして自分の位置を知る天文航法が長い間利用されてきましたが、現在では人工衛星から発射される電波により自分の位置の測定ができます。これが衛星航法システムと呼ばれるもので、カーナビで使われているGPSが有名です。
 このシステムは、いくつかのGPS衛星から発射される電波を利用して、受信機と各GPS衛星の間の距離を測定して、その交点から自分の位置を計算します。

DGPS日本沿岸サービスエリア

→衛星航法システム(左)と
日本沿岸サービスエリア

衛星航法システム

 ☆ディファレンシャルGPS
 GPSを使つた測位では、使用している電波の性質等から、常に測位誤差があります。この誤差を小さくする方法として、ディファレンシャルGPS(DGPS)があります。
 この方式は、あらかじめ位置が正確に分かっている場所(基準点)でGPS測位を行い、基準点に対する測位結果ずれ(誤差)を計算します。その誤差分を中波無線標識局の電波により放送し、利用者が受信することによりGPSの測位誤差を1m以下にすることができます。

ディファレンシャルGPS

ディファレンシャルGPS

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