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緊急事態宣言! 播磨灘及び大阪湾内でのプレジャーボートの船舶海難が多発

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例年、7・8月の夏季マリンレジャーシーズンにはプレジャーボートによる海難が多く発生する傾向にありますが、今年はシーズン前半(7月)の特に土日祝日に播磨灘及び大阪湾でプレジャーボートによる船舶海難が多発しています。
プレジャーボート愛好者の方々は、安全運航に努め十分注意して、シーズン後半(8月)のマリンレジャーを楽しんでください。
 
1 船舶海難発生状況について
(1)昨年のプレジャーボート注1による船舶海難の隻数は108隻で、そのうち、夏季マリンレジャーシーズン(7・8月)に発生したのは41隻(全体の約38パーセント)でしたが、今年は7月だけで既に29隻のプレジャーボートによる海難が発生しています。
特に、7月14,15,16日の3日間で11隻の海難が発生したほか、7月の休日における海難の発生数は23隻と、全体の約8割に及んでいます。
過去5年のプレジャーボートによる船舶海難の7月の平均隻数(20隻前後)を見ても大幅に増加傾向です。
 
(2)発生海域を見てみると、播磨灘及び大阪湾内で発生したものが19隻と全体の約7割を占めています。
(3)船舶海難の種類別では、衝突(5隻)、乗揚(5隻)、推進器障害(5隻)、機関故障(3隻)の順で多く発生しました。
 
注1:プレジャーボート:スポーツ又はレクレーションに用いられるモーターボート(漁船を除く。)、帆走艇(補助機関を有するものを含み、ボートセイリングを除く。)、水上オートバイ、ゴムボート及び手漕ぎボートをいう。
 
2 プレジャーボートによる船舶海難の特徴と原因について
7月のプレシャーボートによる船舶海難において、顕著な特徴は認められませんが、主に次のような点を起因とする海難が発生しています。
・前方の見張り不十分
・事前の水路調査の不確認
・出発前の事前点検の不履行(整備不良を含む。)
・気象、海象の確認不十分
 
3 安全運航のポイント
・常時、適切な見張りをしましょう。
・事前の水路調査を確認し、無理のない航海計画をたてましょう。
・長期係留後の運航には、事前に機関整備を行ない、出発前の点検は必ず実施しましょう。
・気象・海象情報を入手しましょう。
・ライフジャケットは必ず着用し、携帯電話を携行して連絡手段を確保しましょう。
 
4 今後の海難防止活動について
第五管区海上保安本部では、見張りの徹底、発航前点検の徹底、「海の緊急メール配信サービス」を利用した気象・海象情報の入手、ライフジャケット着用等自己救命策の確保等の小型船舶の安全対策について、プレジャーボート操船者に対する直接指導やマリーナ等を訪問して海難防止啓蒙活動の協力依頼を行い、8月の1ヶ月間、プレジャーボートの船舶海難の減少に向けた活動に取り組みます。
 
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〔事例1〕 
7月22日〔日〕、プレジャーボート(ヨット)A号は、船長を含め5名のグループが乗船し、播磨灘沖の島でキャンプをするためマリーナを出港。
島の岸壁に係留し、キャンプを楽しんだ後、出港しようと係留ロープを放し、エンジンを起動したが、プロペラが外れており操船することができず漂流し、付近の浅瀬に乗揚げ沈没した。乗船者は無事であったが、ヨットは大きく損傷した。
教訓:
・出港前には必ずエンジンや船体回りを点検しましょう。
・島等の簡易な係留場所では付近に浅瀬が多いため、事前の水路調査を行い、航行に注意しましょう。
また、長時間係留する場合は潮の満ち干きに留意し、常に係留状況を確認しましょう。

 
 
〔事例2〕 
7月22日〔日〕、男性2名で大阪からプレジャーボート(ミニボート 免許及び検査不要)を車で運び、釣りをするため漁港から出港。
沖合の釣り場で風に流しながら釣りを行い、元の位置に戻ろうとしたが、次第に風浪が強くなり、船内に海水が打ち込み始め排水していたところバランスを崩し船尾から浸水して転覆した。
付近で磯釣りをしていた人がその状況を目撃し、瀬渡し船に連絡したおかげで瀬渡し船に無事救助された。なお、男性2名は、ライフジャケットを着用していた。
教訓:
・事前に気象・海象を確認し、気象の変化に十分に留意しましょう。
・自船の性能を十分に把握し、航行可能な範囲で楽しみましょう。
・ライフジャケットは必ず着用、防水パック等を使用して携帯電話での連絡手段を確保しましょう
 
 




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