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夏休み、海の行楽に気をつけて(一発波や離岸流に注意)

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夏休み、海の行楽に気をつけて(~ 一発波や離岸流に注意! ~)
 


毎年、7 月下旬~8 月は、夏休みを利用して、遠方まで出かけ、家族で海水浴や魚釣りといったマリンレジャーを楽しむことが盛んになります。海には、色々な危険が存在しており、特に、外洋に面した海岸では、「一発波」や「離岸流に注意して下さい。


1 一発波と離岸流ってなに? (~ 内海では見かけない海の表情 ~)

(1)一発波・・穏やかな海で遊んでいたら突然の巨大波に襲われた。
外洋に面した海岸では、一見、穏やかそうな海でも、波の高さは一定ではありません。100 回に1回は1.5 倍の、1000 回に1回は2倍の高さの波が押し寄せると言われています。これは、特異な現象ではなく、海では普通のことです。また、太平洋に面した海岸では、はるか沖合いに台風が発生している場合は、それだけ巨大波出現の危険性も増すことになりますので、濡れている場所には近づかないなど十分な注意が必要です。

(2)離岸流・・遊泳中に沖への強い流れに流された。
海水は、波によって沖から海岸に打ち寄せられ周囲との水位差を生じた場合、沖へ戻る流れを形成します。これを離岸流といいます。離岸流は地形などの条件によって、オリンピック選手でもその流れに逆らって泳ぐことは難しいほどの秒速2メートルを超える強い流れになることもあります。離岸流が発生している海域では、遊泳中に急に沖に流されてしまう場合があります。こんな時に慌てて海岸に泳ぎ戻ろうとするのはかえって危険です。強い離岸流は流れの幅は狭いことが多いので、まず海岸に平行に泳ぎ、いち早く離岸流の流れから脱してから海岸に戻るといった落ち着いた対応が必要です。
 

2 こんな事故が起こっています


 
(1) 家族旅行中の事故
子供たちが夏休みとなるこの時期は、帰省や家族旅行のシーズンです。知識があれば、防げた可能性がある水際の事故。一発波と離岸流に注意してください。

① 波打際で楽しく遊んでいた家族を襲った一発波
高知県の観光名所桂浜《磯遊び中1 名死亡》
・ 平成23年8月3日、愛知県在住の4人家族が桂浜を訪れ、波打ち際で遊んでいたところに一発波。4歳の男の子が波にさらわれ沖に流された。
《磯遊び中1 名死亡》
・ 平成23年8月27日、愛知県在住の4人家族が桂浜を訪れ、母親と4歳の男の子が波打ち際で遊んでいたところに一発波。男の子が波にさらわれ、行方不明となった。

② 海水浴を楽しむ家族を襲った離岸流
日本海側海水浴場
《遊泳中1名死亡》
・ 平成23年8月11日、日本海側海水浴場に京都府在住の旅行者が大人1 名と子供4 名により遊泳中、子供2 名が沖に流され始め、1 名を救助中にもう1 名が行方不明となった。
(2) 磯釣り中の事故
今年1月から6月末日までに管内で発生した釣り中の事故者数は17人で、事故内容別に見ると、海中転落が最も多く9人(52.9%)で、この内5人が死亡しておりますが、救命胴衣を着用していた事故者は、僅か2人(22.2%)でした。これら海中転落による死亡事故は、救命胴衣の着用により生還できたと思われるものが多く見受けられます。磯釣り中の海中転落の原因は、突然の高波(一発波)にさらわれる事案が多く見受けられます。

① 生死を分けた今年の事例
≪事故者1名:生存(着用)≫
平成24年4月23日 磯場で魚釣りを行っていたが、一発波をかぶり、海中転落。
≪事故者1名:死亡(未着用)≫
平成24年7月1日 2名で磯釣りを行っていたが、一発波をかぶり、1名が海中転落。
② 同じ一発波にさらわれた2 人の釣り客の生死
≪事故者2名:生存(着用)、死亡(未着用)≫
平成23年6月25日 磯波が高くなったため、釣りを止めようと片付けをしていたところ、一発波をかぶり、2名が海中転落。

 

3 旅行中、釣り中の事故について
 


管内の状況
平成23年に発生した管内で発生したマリンレジャーに伴う海浜事故95人の内、釣り中の事故が39 人(41.0%)、遊泳中の事故が21 人(22.1%)であり、釣り中と遊泳中の事故が全体の6割以上を占めています。また、発生場所及び事故者の住居地について統計をとったところ、遠方に釣りや海水浴に出かけた時の事故が多く発生している状況が窺えます。


 



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