燈 臺 (大正十四年五月改正燈臺局發行日本燈臺表に據る)
○豆酘崎 挂燈立標
位 置 豆酘崎南方大瀬上 北緯三四度五分三十四秒
東経一二九度九分三十七秒
初點年月 明治四十二年九月
構 造 黒白縦線、圓形、混擬土造(コンクリート)
等級及燈質 第四等 連閃白光 毎七秒を隔て二秒間に二閃光を發す。
アセチリン瓦斯。
明 弧 全 度
燈 高 水面上平均二一米二
燭光数 二分一
光達距離 一四浬
記 事 看守員を置かず。
○神崎燈臺
位 置 對馬の南端 北緯三四度五分 東経一二九度一三分
初點年月 明治廿七年九月
構 造 白色、八角形、混擬土造(コンクリート)
等級及燈質 第四等 閃白光、毎十五秒に一閃光を發す。
明 弧 二六一度(南八六度西)より一一四度(南六一度東)迄。
燈 高 基礎上九米一 水面上平均六一米五
燭光数 三九
光達距離 二一浬
記 事 船舶通報に闕する事務を取扱ふ。
○耶良崎 燈 竿
位 置 嚴原港外耶良崎 北緯三四度一二分 東経一二九度一八分
初點年月 大正十三年六月
構 造 白色、竿柱、木造
燈 質 不動白光、電燈
明 弧 一八三度(南八度西)より一一九度(南五六度東)迄。
燈 高 基礎上六米一 水面上四六米七
燭光数 三
光達距離 八浬五
記 事 看守員を置かず、嚴原町立。
附言 昭和二年度より官立燈臺となる。
○嚴原港 前燈、同後燈
位 置 嚴原港(志賀鼻) 北緯三四度一二分 東経一二九度一七分
初點年月 大正十二年六月
構 造 白色、竿柱、木造
燈 質 不動紅光
明 弧 二六九度(北八六度西)より三五九度(北四度東)迄。
燈 高 前燈 基礎上六米四 水面上平均二七米三
後燈 基礎上五米四 水面上平均四二米七
燭光数 十六分一弱
記 事 兩燈を一直線に望み進航すれば折瀬の暗礁を避け入港することを得べ し。 後燈は三一四度(北四一度二一分四)距離一三六米三、看守員を置かず。嚴原町立。
○三島 燈 臺
位 置 對馬の北端 北緯三四度四四分 東経一二九度二七分
初點年月 明治廿七年八月
構 造 黒色、四角形、木造
等級及燈質 第六等、閃白光、毎三秒に一閃光を發す。アセチリン瓦斯。
明 弧 五一度(北五六度東)より三一四度(北四一度西)迄。
燈 高 基礎上五米四 水面上平均一六米七
燭光数 四分一
光達距離 一三浬
記 事 北東距離約一浬半の間韓崎礁斗出す。
附言 嚴原港口耶良崎には藩政時代既に燈臺あり。現に其跡を存す。其後維新後明治九年に至り有志 者の發起にて其下方に燈臺を設けしが、竹敷軍港の盛なる頃鶏知高濱に燈臺を設けし時紛はしき を以て之を廃止し久しく中絶せしを、大正十三年に至り町立を以て之を設けたり。
神崎燈臺及び三つ島燈臺は明治二十七八年日清戦役の初期に設立せり。