うみまる君 福岡海上保安部

被引浮体に係る事故事例


●福岡で発生した事故

ビスケットで遊走中、プレジャーボートに激突

(平成17年6月:福岡市東区大岳付近海上)

円形の遊具(通称:ビスケット)に男性1名を乗せ 水上オートバイで曳航しながら遊走中、 水上オートバイが左に旋回したときに、 ビスケットは大きく外側に振り出され、 進行方向から見て右側に錨泊していた プレジャーボートに激突しました。

ビスケットに乗っていた男性は、 後頭部を負傷したうえ海に投げ出されました。

男性は、後頭部打撲、挫創により要入院とされ、 さらに肺に海水を入ったことにより、 肺炎を引き起こす恐れもあると診断されました。

フライフィッシュで海面に墜落

(平成17年7月:福岡市西区生の松原付近海上)

フライフィッシュと呼ばれる遊具に 乗っていた男性が大怪我を負いました。

フライフィッシュとは、 バナナボートやビスケットと同じように、 中に空気の入ったゴム製の遊具で 水上オートバイ等に引っ張られて 遊走するものですが、 浮力を受ける形状となっていて、 スピードを出して海面を滑走すると、 風や波を受けて、大きく跳ね上がり、 空中を浮遊するような感覚を 体験できるというものです。

このフライフィッシュに男性1名を乗せ、 水上オートバイで曳航中、 風にあおられるような形で 浮き上がった後横転し、 乗っていた男性は、激しく海面にたたきつけられました。

すぐに救助されましたが、 頚椎損傷と診断され、 下半身麻痺の障害を負ってしまいました。

●全国で発生した事故

バナナボートで2名負傷

(平成17年7月:六管区 尾道)

水上オートバイで バナナボートを曳いて遊走中、 水上オートバイの操船者が 後方の状況を確認せずに増速したため 曳航ロープが急激に緊張し、 その反動でバナナボートに乗っていたAさんが 握り手を離してしまい 後方にのけぞる様に倒れ、 Aさんの後頭部と、その後ろに乗っていた Bさんの前頭部がぶつかり、 両名とも海中に転落しました。

以後付近にいた友人が118番等の通報を実施。 救急車により病院に搬送され、 頭部切創等と診断されました。 [※搭乗者救命胴衣着用]

突堤のブロックに激突、死亡

(平成16年8月:七管区 長崎)

水上オートバイに ロープでゴムボートをつなぎ、 曳航し遊走中、 円を描くように旋回した際、 遠心力でゴムボートが振れ回った勢いで、 突堤の被覆ブロックに衝突、 搭乗者は海中に投げ出され全身を強打しました。

搭乗者は、救急車により病院に搬送されましたが、 頚椎及び骨盤の骨折、脊髄損傷の重体となり、 後日死亡が確認されました。 [※搭乗者救命胴衣着用なし]

バナナボートで2名負傷

(平成16年8月:六管区 高松)

水上バイクに引っ張られた バナナボートに5名が縦列に乗り、 遊走していたところ、 バナナボートに乗っていた人が バランスを崩し転倒した拍子に、 一番前に乗っていた Aさんの後頭部と 前から二番目に乗っていた Bさんの頭部付近があたり、 両名が負傷しました。 Aさん:右側頭部裂創打撲 全治約1週間 Bさん:右目裂創 全治約2週間

バナナボートから海中転落

(平成16年7月:十管区) 

水上バイクに男性2名、 バナナボートに男性2名、女性2名が乗り、 水上バイクがバナナボートを引く方法で 遊走を開始したところ、 バナナボートに乗っていた4名が、 海中に転落し、 その際、お互いの体がぶつかり合い 4名のうち女性2名が負傷しました。 [※関係者全員救命胴衣着用]

関連サイト

第四管区海上保安本部

横浜地方海難審判庁(裁決:平成16年横審第104号)

長崎地方海難審判庁(裁決:平成17年長審第43号)


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