灯標・灯浮標への船舶接触事故について |
海上に設置されている航路標識(灯標や灯浮標など)は、主要な航路・浅瀬・暗礁等を標示しており、海上交通の安全のため、無くてはならない重要な標識です。これらの 航路標識が船舶接触等により消灯や沈没、位置が移動してしまうと、 通航船舶の支障となるだけでなく、航路を誤認したり、船舶が暗礁に乗り揚げたりと、重大な海難事故の原因 になりかねません。
尾道海上保安部管内においても、平成16年中に航路標識への船舶接触事故が3件(備後灘航路で2件、福山港で1件)発生しています。
このうち、福山港の事例を紹介します。
船舶接触事故の事例 |
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福山港第一号灯標は、平成16年10月23日の船舶接触事故により、やぐら部分 に被害を受け、点滅装置や太陽電池パネルなど機器が全損したため撤去しました。そして、約5ヶ月間を要して修理を行い、その間は、仮設灯浮標を設置して対応し、平成17年3月11日に復旧 しました。 なお、復旧までにかかった費用は約800万円にもなりますが、加害船が判明していないため、全て国費を使わざるを得ませんでした。
このように、被害を受けた灯標・灯浮標を復旧させるためには、相当な期間と費用がかかります。 |
このため、船舶を操船される方は、灯標・灯浮標への船舶接触の事故防止に努めましょう。 |