危険物積載船・大型コンテナ船・カーフェリー等各種船舶が多数入出港することから、船舶交通の安全に努めている他、港長業務指定船で訪船、現場指導等を行っている。
また、各種プロジェクトによる大規模工事が進捗する中、各事業主体・施工業者に対し、工事作業船の運航管理及び警戒船の配備等自主的な安全対策の確立や通航船舶に対する工事状況の周知等を図り、安全確保に努めている。
(2)警備・環境保全業務
大阪港は有数の国際貿易港であるため、港内での海上交通の安全を阻害する事犯及び悪質潜在事犯の摘
発を重点として対応している。
特に銃器、麻薬・覚せい剤事犯及び近年増加する密入国事犯に対して、綿密な情報収集を行い摘発に努めており、フェリー等における船内窃盗・暴力・賭博事犯に対応している。
海上環境については、油・有害液体物質の不法排出事犯等の監視取締りに当たるとともに、地球環境の保全に対する社会の要請に応じて、海洋環境保全に関する指導啓発活動に全力を挙げている。
平成7年11月には、関係民間団体、海上防犯連絡員、海洋環境保全推進員等で構成された「大阪港海上防犯連絡協議
会」が設立され、海上防犯体制の一層の充実を図っている。
(3)救難・防災業務
管内には諸種の危険物取扱基地があり、原油・LNG‐LPG等の各種危険物積載船舶、また、日中国
際フェリー、国内旅客船・カーフェリー等々これらの船舶の不測の事故に迅速的確に対応できるよう、官民合同の海難救助訓練・海上防災訓練を実施して、救難防災体制の確立に努めている。
防災協議会としては、「堺・泉北臨海特別防災地区協議会」「堺・泉北地区海上共同防災組織」「大阪
湾流出油災害対策協議会大阪地域部会」等があり、タンカー災害対策や大量流出油の防除体制に万全を期
している。
(4)航行援助業務
管内の管理航路標識基数は84基(うち灯浮標42基) あり、これらの管理運用は、標識の分布、機器の種類、地理的条件等を勘案して、定期的に巡回点検し、機能維持に努めている。
また、海上架橋や港湾造成の公共工事等に伴う許可標識の正常な機能保持のための指導及び監督を行っている。