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平成24年の船舶海難の発生状況等について(速報値)

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第五管区海上保安本部が取り扱った平成24年の船舶海難の発生状況等を取りまとめましたのでお知らせします。

1 船舶海難の発生状況( 資料1 資料2 資料3
参照)
平成24年に発生した船舶海難の隻数は269隻で、前年と比べ43隻増加。
なお、平成18年から平成22年までの平均値(※1)と比べると16 隻減少。
(概要)
■ 船舶種類
船舶種類別での発生状況は、プレジャーボート(※2)が128 隻(約48%)、次いで漁船が61 隻(約23%)と、この二つの船舶種類で全体の約70%を占める。
プレジャーボートの船舶海難は、夏季に多発する傾向があり、昨年も7月に31 隻の船舶海難が発生した。中でも7月14日~16日の3連休と21日(土)、22日(日)の合計5日間で20 隻の船舶海難が発生した。

■ 海難種類
海難種類別では、衝突が91 隻(約34%)、機関故障が37 隻(約14%)発生したほか、乗揚が35 隻(約13%)と前年と比較し、20 隻の増加となった。
また、これらを船舶種類別でみると
(1)プレジャーボート
乗揚と機関故障がそれぞれ22隻で最多であり、人為的要因の比率が高い。(資料4参照)
① 乗揚は昨年と比較して14 隻増加し、結果として乗揚海難の全体数を押し上げる要因となった。
その原因は、見張り不十分、操船不適切、船位不確認及び水路調査不十分となっており、全体の約91%(20 隻)を占める。
② 機関故障は、その約54%(12 隻)が整備不良や機関取扱い不注意により発生している。
(2)漁船・遊漁船
衝突が25 隻と(約37%)が最も多く、その原因は、漁に没頭していた、漁具の手入れを行っていた等の見張り不十分により発生している。
(3)商船(※3)衝突が38 隻(約69%)と最も多く、その原因は、見張り不十分、操船不適切となっている。
※1 第9次交通安全基本計画(平成23年3月31日 中央交通安全対策会議)で定める比較対象値
※2 プレジャーボート・・・スポーツ又はレクリエーションに用いられるモーターボート、ヨット等の船舶の総称
※3 商船・・・貨物船、タンカー、旅客船の総称

2 船舶海難に伴う死亡・行方不明者発生状況(資料2参照)
船舶海難に伴う死亡・行方不明者数は4 人で平成23年と比べ8 人減少。
(概要)
船舶海難に伴う死亡・行方不明者数は4 人(死亡4 名、行方不明0 名)で、前年に比べ8 人減少した。
なお、死亡された方は全て漁業関係者であった。

3 海難が増加した背景
平成23年と平成24年の海難発生数を月別で比較すると4月、5月期における海難発生数に違いが伺える。
これは平成23年3月11日に発生した東日本大震災や天候の影響により平成23年4月、5月期のプレジャーボート・漁船海難の発生が少なかったためと推察される。

4 今後の取組み
船舶海難は、小型船舶(プレジャーボート、漁船、遊漁船) によるものが約7 3% を占め、また、海難の種類では、衝突、乗揚、機関故障によるものが約6 1% を占めており、その発生原因は、見張り不十分や整備不良等、安全運航のために必要な基本的事項が遵守されていない人為的要因によるものが約79% となっています。
このため、引き続き関係機関・関係団体との連携を強化し、船舶運航者に対して、見張りの励行や出港前点検の励行等を呼びかけ、船舶海難を減少させるための取組みを積極的に展開していきます。



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