(1)管理業務
所属職員の業務の遂行及び巡視船艇業務を円滑に推進することを重点に、巡視船艇との連携を密にして、人事管理はもとより、予算の効率的な使用及び適切な
物品の管理、国有財産の管理に努めています。
(2)警備業務
管内の沿岸は、海洋レジャーのメッカであり、多数のプレジャーボートの活動する海域ですが、遊泳客との接触事故や無免許運航等の違反が跡を絶たないこと
から、シーズン中海浜パトロールなどを実施するなどしてこれらの取締りに当たっています。また、横須賀港の特徴として、米海軍艦船等が出入港し、原子力潜 水艦等の原子力軍艦の寄港も相次ぎ、これに反対する海上デモ等が多発していることから、海上におけるトラブルを未然に防止するため、その都度海上警備を
行っています。
さらに、管内には、葉山御用邸が所在するため、天皇皇后両陛下及び皇族の行幸啓等に際しては、巡視船艇等を配備して海上警衛を行っています。
(3)救難・防災業務
管内には、巨大タンカー等多くの危険物積載船を含む多種船舶の交通が輻輳する浦賀水道及び東京湾口を抱えていて、この海域においてひとたび大海難が発生
した場合には重大な事態になることから、これら海難への即応体制の維持が重要な任務の一つとなっています。 湘南地区を含む相模湾沿岸は、日本有数のマリ ンレジャーの活動が盛んな地域であり、特に活発な4月から9月の間、湘南及び三浦半島周辺海域に巡視艇等を前進配備するなどして、巡視船艇と航空機の連携
した救難即応体制を強化しています。また、江の島に湘南海上保安署を開設し、地元関係機関や諸団体とも連携を図りながら、海難防止指導及び救助体制を強化 しています。
(4)航行安全業務
多数の船舶が往来する東京湾内の中ノ瀬航路及び浦賀水道航路周辺海域では、船舶交通の安全を確保するため、観音埼に所在する東京湾海上交通センターが中
心となり、常時当部所属艇を含む巡視艇を配備して航路しょう戒を実施しています。また、横須賀港内の米軍基地には、原子力潜水艦等の原子力艦艇が寄港する ことから、所属の特殊警備救難艇きぬがさを使用し、各関係機関と共同で放射能調査を実施する等、地域の安全確保に努めています。
(5)港長業務
港則法の規定により、横須賀港は特定港に指定され、横須賀海上保安部長が横須賀港長に任命されています。
主な業務内容
※入出港届
※係留施設の使用届
※移動届
係船届
修繕届
進水届等各種届出書の受理
※危険物荷役許可
※危険物運搬許可
※港内移動許可
港内工事・作業及び行事の許可
危険物積載船舶の停泊場所の指定
などの手続きを行っており、「※」印の付いている手続きについては、従来の窓口業務での申請手続きが行われています。
*その他の申請・届出は、海上保安庁のホームページをご覧ください。
(6)航路標識業務
イ 管理方法
航路標識80基及び固定局1局を航路標識業務用船、官用車及び用船を使用した巡回により施設、機器の点検・整備を行っています。
なお、海上交通安全法適用海域である浦賀水道航路の航路標識点検・整備については、事故発生の未然防止及び早期復旧態勢に万全を期しています。
ロ 許可標識の指導、監督
管轄内には多くの許可標識があり、これら許可標識の設置、廃止及び現状変更にかかる事務処理、工事の立会いを実施 し、告示異変事故の無いよう指導監督を行っています。
ハ 簡易標識の把握と指導
当部の管轄区域内は各種の漁業が盛んなことから、漁場・漁具を表示する簡易標識が多数設置されており、これらを所管標識の見回り点検時に併せ調査し、実
態の把握に努めるとともに、必要に応じ指導を行い、船舶交通の安全確保に努めています。
ニ 広報広聴業務
港湾・漁港の整備状況及び情勢変化の把握に努めるとともに、港湾・漁港管理者、船舶運航関係者、漁業協同組合、マリーナ関係者等に対し航路標識行政の広
報、利用者ニーズの収集を行っています。