大間埼灯台は、令和3年(2021)11月1日に大正10(1921)年11月1日の初点から100年の節目を迎えました。
これを記念し、青森海上保安部では、以下のイベントを実施しました。
〇 大間埼灯台点灯100周年記念「灯台絵画コンテスト2021」青森特別賞
次に野﨑尚文大間町町長から「(大間埼灯台は)初点以来、津軽海峡を航行する船舶をサポートする役割を果たしているほか、大間町の観光スポットとして多大な魅力を発し、地域経済の一環を大きく担っており光り輝いている。今後とも津軽海峡の海上交通の安全に寄与してほしい。」と祝辞を述べると共に、最後に大間埼灯台に敬礼されました。
〇 大間埼灯台点灯100周年記念「灯台絵画コンテスト2021」青森特別賞
青森海上保安部では、公益社団法人燈光会が主催する「灯台絵画コンテスト2021」の開催にあわせ、同コンテスト入賞作品以外の作品のうち、「大間埼灯台のある風景」を描いた作品の中から特に優れた作品を選定のうえ表彰することとしておりましたところ、たくさんの応募があり、その中から入賞者が決まりましたので、ここにその入賞作品についてご紹介いたします。なお、都合により大間埼灯台点灯100周年記念式典に参加できなかったむつ市立田名部中学校の相内柚葉さん(青森特別賞:右)と髙田莉羅さん(銅賞:左)には、別途、同中学校にて青森海上保安部次長から賞状と副賞が伝達されました。
青森特別賞(小学校低学年の部) 青森特別賞(小学校高学年の部)
題名 「とうだいとマグロ」 題名 「大間の灯台」
大間小学校3年 正根杏珠さん 大間小学校5年 吉田泰良さん
青森特別賞(中学生の部) 「灯台絵画コンテスト2021」銅賞(中学生の部)
題名 「大間埼灯台」 題名 「大間埼灯台」
田名部中学校1年 相内柚葉さん 田名部中学校2年 髙田莉羅さん
(1) 日 時 令和3年6月23日から
(2) 場 所
① 大間崎レストハウス(1階休息室及び2階入口扉付近)
住所:大間町大字大間字大間平17-1
② 北通り総合文化センター「ウイング」(1階原子力郷土資料展示コーナー及び展望室)
住所:大間町大字大間字内山48番地164
③ 津軽海峡フェリー大間フェリーターミナル(2階待合室)
住所:大間町大字大間字根田内10番地
(1) 日 時 令和3年6月23日から令和3年11月2日まで
(2) 場 所
① 青森港湾合同庁舎(3階廊下、青森海上保安部)
② 大間町役場(1階ホール)
③ 北通り総合文化センター「ウイング」(1階原子力郷土資料展示コーナー)
④ 津軽海峡フェリー大間フェリーターミナル(2階待合室)
展示パネル一覧(↓画像をクリックで拡大されます。)
〇 大間埼灯台リフレッシュ工事実施
厳しい自然環境に建設されている大間埼灯台は、経年により老朽化が進んでいたところ、令和3年9月29日に外壁や防水等の改修工事が完了しました。初点灯からちょうど100年を迎えた令和3年11月1日には、美しい姿で節目の日を迎えることができました。なお、今般の灯塔改修工事は、2006(平成18)年以来、約15年ぶりの大規模改修となりました。
・ 工事期間:令和3年5月19日から令和3年9月29日まで
・ 工事概要:防水改修工事、外壁改修工事、内装改修工事ほか
・ 発 注 元:第二管区海上保安本部 交通部整備課
〇 大間埼灯台100周年記念ロゴマーク
大間埼灯台100周年に向け色々な活動を行うにあたり、これら活動のシンボルとして「大間埼灯台100周年記念ロゴマーク」を作成しました。
灯台を意味する「Light House」の頭文字「L]は、白黒横縞で大間埼灯台そのもの。その下の地面は大間埼灯台が立つ「弁天島」を表します。
100年変わらぬ姿でこの地に立ち続けています。
〇 オリジナル フレーム切手「大間埼灯台点灯100周年」
大間埼灯台が点灯100周年の節目を迎えることを記念し、令和3年10月14日(木)、『オリジナル フレーム切手「大間埼灯台点灯100周年」』が発売されました。
このフレーム切手は、ライトアップされた大間埼灯台や初代の大間埼灯台等5種類の大間埼灯台のほか、大間のマグロ、本州最北端の碑、大間と函館をつなぐ津軽海峡フェリー「大函丸」等大間町を代表する計10種類の写真が切手に使用されました。(↓画像をクリックで拡大されます。)
〇 大間埼灯台点灯99周年プレライトアップ
青森海上保安部では、令和3年に初点灯(大正10年11月1日)から100周年を迎える『大間埼灯台』の100周年記念プレイベントとして、令和2年11月1日(日)日没から午後10時頃までの間、ライトアップイベントを行いました。
けっして好天とは言えない天候ではありましたが、多くの町民、観光客の皆さんに岬の広場や町内各所からご覧いただきました。
津軽海峡に浮かびあがる『大間埼灯台』 ~~~背景は函館市の街灯りです~~~
ライトアップ奮闘記 イベントの舞台裏…ちょっとだけ見せちゃいます。
《 渡海 》
当日、天候の崩れが心配される中、果敢に弁天島に渡海します。
渡海は契約している地元の漁師さんにお願いしています。
さすがは「海の男」。荒波をものともせず突っ走ります!
もちろんこちらはビショ濡れです…。
《 資機材運搬 》
島に上陸。(上陸時は必死な作業のため写真はありません。)
灯台までの舗装路を資機材を持って黙々と歩きます。
灯台では、船着き場や駐車場から1時間程歩くのは当たり前。
好ロケーションの灯台…と言えるでしょうか?
《 謎の穴掘り 》
灯台敷地に着くなり謎の穴掘り。
なかなか腰の入った掘り方。
海上保安官…海の上だけでなく陸も結構得意です。
《 投光器設置 》
謎の穴掘りはこのため。
今夜の主役「投光器」を固定するための土嚢作りでした。
「な~んだ…」 って、期待外れ?
でもこれを3セット作るのって…かなりキツイ。
皆さんに楽しんでもらうために頑張りました!
《 設置作業完了 》
設置作業もほぼ完了。
灯台の上から岬の方向を見定め「投光器」の配置を決定します。
今夜はあの岬からどれだけの視線がこの灯台に向けられるのでしょうか。
それじゃあ、最後の仕上げを…。
《 弁天様にお参り 》
「弁天島」の名のとおり、島には弁天様が祀られています。
灯台が建つ前から、海上安全・豊漁を願って地元の漁師さん達により祀られていたそうで
す。
弁天様の専門外かもしれませんが、無理矢理今夜のライトアップの成功を祈願します。
《 いよいよ・・・ 》
夕暮れ時の岬の広場。町内放送でライトアップを周知するという大間町の粋な計らいの甲
斐があってか、ボチボチ人が見物に訪れ始めました。
天気は曇り。はたしてどうなるか?
《 くっきりと浮かび上がる灯台 》
大成功! 真っ暗な海にぽっかりと浮かび上がる「大間埼灯台」。
岬にあるマグロ漁のモニュメントにもぴったり嵌まってます。
本当にこうしてマグロ漁を見守っているんでしょうね。きっと。
見物に来られた方々も喜んでくださったようです。
来年はもっとたくさんの笑顔が見られるように頑張ります !!!
〔参考〕 大間埼灯台の沿革・諸元
大正10年11月 1日 「大間埼灯台」設置・点灯
昭和27年 7月20日 構造等変更(初代の灯塔から2代目となる現在の灯塔に変更)
昭和39年 4月 1日 むつ航路標識事務所に集約。職員がむつ市から1週間交代で滞在管理。
平成 3年 3月26日 無人化。職員がむつ市から1~2ヶ月毎に巡回管理。
平成14年 4月 1日 管理がむつ航路標識事務所から青森海上保安部に変更。
平成21年 3月13日 大間埼霧信号所廃止(大間埼灯台設置時から灯台に併設されていたもの)
平成21年10月28日 光度、光達距離等変更(LU-M型灯器から高光度LED型灯器に変更。
併せて電源に太陽電池を採用。)
(2)灯台諸元
名称 大間埼灯台(おおまさき)
※ 灯台名称の「埼」(さき)は多くの場合濁りません。
所在地 青森県下北郡大間町(弁天島)
北緯41度33分17秒 東経140度54分42秒
塗色及び構造 白地に黒横帯2本塗 塔形
灯質(光り方) 群閃白光 毎18秒に3せん光
光度 実効光度3,700カンデラ
※「実効光度」は光源そのものの光の強さではなく
実際に人の目が認識する光の強さに近い数値です。
光達距離 12.0海里(約22km)
明弧 全度
高さ 地上から構造物の頂部まで 25.0m
平均水面上から灯火まで 36.0m